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Turbo Boost Technology [その他]

インテルの主力CPUであるCorei7は以前のCore2に比べ格段によくなった。
たとえばメモリアクセスに関してはCPU自体にメモリコントローラーを載せ、3チャネルまたは2チャネルのDDR3をサポートしている。この辺りはAMDのまね?なので自体とともにそうなっていくだろうと思われる改善だが、一番すばらしいのは”Turbo Boost Technology”である。これは物理コア毎に負荷をモニターし、もし1コアしか使っていなかったらそのコアのクロックを一定数まで上げるという技術。
これによってシングルスレッドしか要求しないアプリでもかなり高速に実行できるようになった。
また、複数のコアを使った場合でもTurbo Boostが効くので、非常に柔軟な技術といえる。
しかし、この機能によりプロセッサ選びがまたややこしくなった。

Corei7にはいくつか種類があり、900番台、800番台、600番台という風に分かれている。
ここでは一番需要のある900番台と800番台の違いについて説明する。
900番台はいわゆるハイエンドをターゲットとしており、おおむねクロックは高く、またメモリチャネルが3チャネルとオーバークロックをすれば最大で48.0GB/sという帯域を得ることが出来る。またQPIと呼ばれる高速なインターフェースも搭載しており、チップセットのアクセスやマルチプロセッサで恩恵を受ける。

それに対して800番台はミドルレンジとなるので、クロックは低めに設定されており、またメモリチャネルが2チャネル、QPIではなくDMIと呼ばれるインターフェースを搭載している。

いずれもTurbo Boost Technologyを搭載している。ここで注意しなくてはいけないのはTurbo Boostの倍率である。日本のサイトの多くはこの”倍率”を示しているのは少ない。
たとえばハイエンドとされるCorei7 965 Exは3.2GHzで駆動している。このCPUでTurbo Boostが効くと、最大ベースクロックの倍率が+2となる。従ってベースが133MHzであるので、24倍から26倍まであがることになる。
ここで複数のコアを使った場合はどうなるのか?という疑問が出てくるが、Turbo Boostを表現する場合には、
”1/1/1/2”という表示をする。この意味はそれぞれ物理コア4コア/3コア/2コア/1コアについてのターボされる倍率を表している。すなわち、Corei7 965 Exであれば、4コアの場合は、133MHzまでしかBoostされない。
900番台のスペックを見てみると、どれも1/1/1/2になっているので、パフォーマンスを得たいなら番号が大きいものを買えばよい。
問題は800番台である。たとえば860と870の価格差は倍位あるが、クロックだけで見ると、たった133MHzしかない。これだと860は870の5%程度の向上でしかなく、この価格差を容認できる人は少ないと思う。ところがTurbo Boostの倍率を見てみると、1/1/4/5と2/2/4/5となり、870の方が4コアすべてに負荷がかかればよりパフォーマンスを得ることが出来る。
また別の視点で、Corei7と930と860は同じ2.8GHzで動作する。しかし、Turbo Boostの倍率は1/1/1/2と1/1/4/5なので、メモリ帯域が律速にならなければ860の方が高速に動作する。
なので、Corei7は周波数だけに気をとられるとだめだとわかる。

ちなみに930と860の価格差は若干930の方が高いので、オーバークロックを考えると前者の方がいいのではないかとも思える。
なぜかというと以前860で3.8GHzくらいで動いていたと書いたが、それもそのはずでコア自体の耐性は3.5GHz位あるので、それでも普通に動いていたのだと思う。この場合ベースクロックをあげていたから、Turbo Boostでは4.7GHz位になっていたのではないだろうか。そう考えるとオーバークロックで常用するなら930を買った方がよいと思われる。

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